紅葉や山菜をあしらった、北栄町「山菜の里」の標識を設置しました

倉吉市、北栄町、琴浦町をはじめ、鳥取県中部にてお墓・石材のお仕事をさせていただいております景山石材です。北栄町にて「山菜の里」の標識を設置させていただきましたので、工事の様子をご紹介いたします!

 

北栄町「山菜の里」 標識設置

 

北栄町にある「山菜の里」は、蜘ヶ家山(くもがいやま)の山頂にあって、とても広い敷地内には、花を楽しめる場所や木の実や山菜を観察したりできる場所などがあります。山頂からは、日本海や旧倉吉市街を一望することができる絶景スポットとしても有名です。

その案内看板は町内の数か所にありますが、小さかったり老朽化して見えにくくなっていたりしていたので、今回新しく御影石製の大きな標識を設置することになりました。町からの依頼でこちらでデザインを作成して採用され、工事を担当させていただくことができました。

 

工事開始です。四つ角の見えやすい場所に、棒の立っているこの範囲で設置します。

 

まずは基礎工事をするため、掘削しています。今回は町の事業ということで、台風や地震など厳しい自然災害でも耐えられるような強度のあるものを施工する必要があり、かなりの強度のある頑丈な基礎を施工します。

 

十分に掘り下げたところに、砕石を敷いて転圧しています。作業している人の様子から見ても、かなりの深さがあることがお分かりいただけますね。

 

木枠を組んで、中に配筋してコンクリートを流し込みます。

 

コンクリートを流し込みました。中央の長い木枠は、このあと石を差し込んで固定するための場所です。

 

しっかり養生期間をおいて、型枠を取り外しました。設計通りの寸法で基礎が出来上がっているか確認しています。町から指定された寸法で作成しており、縦横高さをそれぞれ計測して確認します。

 

完成した基礎の上に、工場で作成していた御影石部分を設置します。クレーンで吊り上げて慎重にはめ込みます。

 

上に乗せる矢印部分です。この部分は、象嵌(ぞうがん)といって白御影石の中に赤御影石をきれいにはめ込んで接着して磨き上げたものです。印の部分はステンレスのピンで、下の本体としっかり固定します。

 

印の場所に矢印部分を設置します。さきほどのピンと、墓石専用のボンドを使用してしっかりと固定します。

 

完成です!

高さは3mほどあります。両端は黒御影石、中央は白御影石を組み合わせて、矢印部分は白御影石と赤御影石の象嵌です。上部の丸い窓部分は、山菜の里をイメージした山の緑や紅葉、ワラビなどをあしらったステンドグラス風のデザインです。ここは強化ガラスの仕様も考えましたが、万一割れたりすると危険なので、ポリカーボネイトという耐久性の強い素材を使用しました。また、もしポリカーボネイトが傷んだり古くなったりしても交換できるような構造にしています。

大きく見やすい文字部分は、浅めに彫って色を入れています。また、石だけでは遠くから見えやすくはなりませんが、ポリカーボネイト部分に光が入ることで、どの方向からでも、どんな時間帯でも目が行きやすく、目印になりやすいよう工夫されています。

 

標識の周りは真砂土で仕上げました。この周りは地元の方が「ふれあい花壇」として利用されているので、あとで花壇にしやすいように配慮しました。

 

地元の方々も、「立派なものができたね!」ととても喜んでくださっていました。白と黒の対比がスッキリとしたデザインですが、紅葉や山菜をあしらったポリカーボネイト部分が良いアクセントになっていて、思った通りの素敵な仕上がりに私もとても満足しております^^ 矢印部分も象嵌で自然の石の色合いで表現しているので色が落ちたりすることもなく、なにより、町内の他の看板は鉄製・木製などですが、これは御影石製なので錆びたり朽ちたりすることもありませんし、強度も安心です。色々な工夫を凝らして作成したこの標識が、案内標識として皆さんの役に立てることはもちろん、末永く親しんでいただけるものになってくれるといいなと思います^^