お墓のおまとめ（寄せ墓）と、洋型墓への建て替え工事。琴浦町にて

倉吉市、北栄町、琴浦町をはじめ、鳥取県中部にてお墓・石材のお仕事をさせていただいております景山石材です。東伯郡琴浦町にて、お墓のおまとめ（寄せ墓）・建て替えをさせていただきましたのでご紹介いたします！

【東伯郡琴浦町　お墓のおまとめ（寄せ墓）・建て替え】

琴浦町にてお墓のご相談をいただきました。同じ墓地内にたくさんのお墓が点在しており、お客様はそれらをひとつにまとめて新しいお墓を建立することをお考えでした。

こちらは、墓地内にあるお客様のお墓のひとつです。灯篭を一対備えた正面の大きな和型墓石で、この場所に新しいお墓を建立したいとお考えでした。

先ほどのお墓の前にある小さな自然石のお墓もお客様のお墓です。それぞれにお花やお線香を供えて、大切にされています。

墓地内には、このほかにもたくさんのお墓が点在していました。それぞれにお花をお供えしたり、お掃除をしたりしなくてはならないためとても大変です。高齢になってきてお参りが大変になってきたことや、ご自分たちはどのお墓がご先祖様のお墓か分かるけれど、お子様やお孫さんなどの代には分からなくなってしまうかもしれないということも心配されて、お墓をひとつにまとめることを考えられたそうです。

お客様のご希望としては、背の低い洋型のお墓がいいということでした。これまでの施工例等をご覧いただいた中にとても気に入っていただけたお墓があったのですが、そのままでは色々と難しい点があり、工夫を凝らしてお参りしやすくご希望も叶えられるお墓を設計、工事をお任せいただきました。

工事の方は、まずはお性根抜きやご遺骨の取り出しを終えたらお墓をすべて取り除いて更地にします。その後お墓を設置する場所を掘り込んで土台を築き、以前お墓があった高さに土台を揃えてそこへ新しいお墓を設置しました。

完成したお墓です！

お墓本体は、お客様が気に入ってくださった背の低い洋型墓です。ただ、もともとの高さにそのまま設置すると、ひざまずいてお参りするような形になってしまうので、お墓は土台の上に設置してお参り部分を低くし、立ったままでお参りができるよう工夫を凝らしてお墓全体を設計しました。周囲に大きなお墓が建っているので、低くなりすぎずバランスもとれていると思います。また、お墓の向かって右側にある通路からも入りやすい設計です。

両脇の墓誌は、もともとこの場所にあったお墓の中台（上から3番目の石）を加工して使用しています。お墓本体と同様に勾配を持たせたデザインです。墓誌が地元の青御影石で作られていたので、お墓本体もその色合いに近い青御影石で作成しました。ご先祖様の建てられたお墓をすべて処分してしまうのではなく、一部でも残して継いでいくことができました。

土台はこのくらいの高さがあり、立ったままお参りいただくのにちょうど良い高さです。側面は施工当初はブロックの壁石にしていましたが、「なんだか安っぽく見えないかな」とお客様が気にされていたので、最終的には表面に石を貼って見た目もきれいに仕上げました。

お墓の入り口はこのようになっています。傾斜している敷地なので、お墓に入る階段を設置する方法もありますが、　お参りスペースをこのように下げたことで参道から入りやすくなっています。踏み石の周りは草が生えにくい固まる土で仕上げています。奥には塔婆立て、お墓の周りの手の届かない場所をお掃除できるよう、階段も設置しました。

後方から見ると、手前から奥へかなり傾斜している地形が分かると思います。設計を工夫したことで、高さを抑えたお墓でも低く感じさせることなく、かつ楽にお参りできるお墓にすることができました。

お客様には、お参りしやすいし、この状態ならお墓本体が低い感じもせず見た目も良いととても気に入っていただけました。親御様が建てられたお墓の一部を墓誌として残したことも、とても喜んでくださいました。あんなにたくさんのお墓をお参りされるのは、本当に大変だったことと思います。これからは気軽にお参りにお越しいただけますし、お子様やお孫さんへも安心して受け継いでいただけますね。お困りの際は、またお気軽にお声かけくださいませ。

実は、最初にお客様が気に入って下さったのが、ご案内した中でも一番高さを抑えたお墓だったので、「このお墓をこの場所に設置するとなると・・・」と、当初はどうしたものかと考え込みました^^; それでも知恵を絞って工夫して設計することで、お参りしやすく周囲とも調和する高さで、かつ入り口からも入りやすくすることができ、お客様のご希望のお墓を建てることができました。我ながらうまくおさめられたなあと思います！弊社でお仕事をさせていただく地域では、整備された霊園と違い、形状や傾斜などがそれぞれ違う墓地もたくさんあります。どんな場所でもお客様のご要望をできる限り叶えられるように、これからも培った経験や工夫を活かしてお手伝いを続けていきたいと改めて感じました。